スマートコンセントのPSE対応

スマートコンセントの様な遠隔操作でのON/OFFってPSE的にどうだったかなと思ったら、条件付きで大丈夫って事になってました…。情報の更新が遅れてますね。

IoT界隈でもスマートホームの自作やハックが流行っていますし、古いネタもありますが更新ついでに知っていることと併せて整理してみたいと思います。

 

 今回見て気になったのはTP-Linkの製品「HS105」です。これまでもこの手の製品は販売されていましたが、スマートスピーカーが出始めてから加速した感があります。

 

www.tp-link.com

 

元々遠隔操作で電気製品の電源入り切りができるのは色々条件があって、屋内使用、使用できる通信方法や負荷の上限、認められた器具であることなどが規定されています。基本は人が動作状況を確認できることが前提で制限がかかっています。事故った時に止められる、これが大事。

 

遠隔操作で話題になったのはパナソニックのエアコンでしたね。当初、PSEが時代遅れだとか経済産業省の腰が重いなど色々ありましたが、わりとその通りだと思います。ですが、PSEも最低限の品質を担保と言う、それなりの根拠というか意義はあると考えています。ここで言う品質とは、感電・火災など事故を起こさないということです(もちろん他の機器に妨害を加えないとか物理的な強度などその他諸々ありますが)。

 

それが担保できないなんてあり得ないだろと思いますが、実際に規格を満足せず開発中の試作品で火を吹く事もありますし、市場で事故を起こしたり経済産業省の試買テストで引っかかり晒され行政処分があったりします。管轄の経済産業局からの立入検査(抜き打ち)なんてものもあります。電気製品の事故も怖いし、経済産業省も怖い。

 

試買テスト・流通後規制 - 電気用品安全法(METI/経済産業省)

 

もちろんPSEを守れば安泰と言う訳ではなく、ISOやUL、JISなどの国際(国内)規格、業界規格、社内独自規格などたくさんの規格が存在します。規格の目的はそれぞれ違ったりしますが…。

 

話が逸れましたが、エアコンや国外情勢の件もあり業界から要望を受け、適用できる器具の範囲や遠隔操作の方法なども徐々に拡大されてきました。負荷が想定できない物については使う側でリスクを考えろ、ともありますが、これによりスマートコンセントが世に出回る事ができるようになったようです。

 

トピックス - 電気用品安全法(METI/経済産業省) 

電気用品調査委員会|活動成果 (該当PDF)

 

なぜ遠隔操作が制限されていたか。制限がどう緩和されたのかの詳細はJETの資料がわかりやすいかもしれません。

  

ちなみに。PSEは色々と穴みたいな物がありまして、遠隔操作機能は製品の一部だとアウトですが別製品であればセーフ、みたいな事がありました。この隙を使って間に挟む赤外線を送受信する機器も流行りました。またACアダプタで動くものはACアダプタがPSE該当で本体は非該当だったりします。PSEを取りにくい場合ACアダプタ駆動にする、なんて事もあるようです。

 

 

冒頭にも書きましたが、マイコンモジュールなどを使って商用電源に繋ぐものを作ったり電化製品をハックしたりするのに凄く敷居が下がっています。PSEがあるように商用電源での事故は本当に洒落になりません。

 

ブレーカーがあるから大丈夫だろとも思いがちですが、物によっては定格電流の500~600%が流れても遮断までに1秒かかるなんてのも普通にあります。これは電線を加熱して被覆を発火させるのに充分です。完全に短絡してブレーカーが落ちればまだいいのですが、半端な短絡でスパークしている状態だと中々遮断されません。燃えている火に油を注いでいるようなものです。慌てて消化しようとして触ってしまい感電もありえます。

 

コンセントのパーツを買ってきて配電する場合も知識、技能不足で事故る可能性が高いです。そもそも資格無しでは工事できない場合もありますし、最近ではコンセントを修理した記事が悪い意味で話題になったりしました。

 

togetter.com

 

商用電源を利用するプロダクトを作る場合、PSE周辺の情報を集めたり電工二種の資格を取ることで安全を確保しやすくなると思います。作れる物も広がるかもしれません。第一、事故ったら元も子もありませんからね。